【6】 実験の基礎①~③

〈ねらい〉
  実験を通して理科実験操作の基本とレポートの作成について学ぶ
〈実験内容〉
  物理 「輪ゴムを引く力と伸びの関係」
  化学 「化学変化と量的関係〜物質量を用いない量的関係〜」
  生物 「酵素の実験」 

生物

 生物の授業では、生物基礎の授業で頻繁に扱われる酵素(カタラーゼ)を用いた実験を行いました。ただし、酵素の最適条件について学習していない生徒を対象に、【温度条件の違いが酵素活性に与える影響を調査する】ことを目的として、「4℃・40℃・60℃」の各条件における酸素の発生量を定量する実験としました。最終的に「温度による酸素発生量に違いが生じるのはなぜか」を考察させるものです。
 予備実験通りの結果が出ないクラスでは(温度による違いが出ない)「差が生じなかったのはなぜか?」を考察するように指示をしたり、チューブの中のエアーを手動で押し出してしまうグループには「実験の目的(何を測るのか?)」を再考させたりと、動きのある基礎実験となりました。
 想定外の出来事をクラスで共有するなどして、実験の基礎となる「目的」「方法」「結果」「考察」の大切さを伝える機会にもなりました。

物理

 物理の授業では、 輪ゴムを引く力と伸びの関係を調べる実験を行いました。人為的誤差や機械的誤差などに注意しながら、データを複数回とることを通して、データ収集の方法についての理解を深めました。また、秋田県の人口推移を例に見やすいグラフの作り方を学びながら、二つの物理量の関係性が把握しやすいようにグラフを作成し、二つの変数の関係について学びました。

化学

 化学の授業では、 炭酸カルシウムと塩酸の反応で生じる二酸化炭素の質量を測定し、反応物と生成物の質量比を求める実験をしました。実験自体はシンプルですが、データ処理および作図の方法を身に付けることも含めて実験の目的としました。各班の結果を平均すると、どのクラスでも100g(1mol)の炭酸カルシウムに対し、二酸化炭素が約44g(1mol)発生すると求められ、理論値とほぼ同じ結果が得られました。物質量(mol)、化学反応式と量的関係についてまだ学習していない段階ですが、原子や分子の質量比が求められるということを学ぶことができました。また、多くの実験データを集めると、より正確な値に近づくことを実感することができました。

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